２００８年５月２日（金）１９時より前法務研究科長右崎正博教授（憲法学）による「改憲の動きとマスメディア」と題する講演会を行いました。

獨協大学法科大学院生の一人が次のようなレポートをお寄せくださいました。

右崎正博先生講演「改憲の動きとマスメディア」を聞いて

　私がこの講演会に参加したのは、普段憲法を教えてくださっている先生が、授業の外でどのようなことを考えるのか、興味を持ったことがきっかけでした。結果的には、現在の憲法問題を考える新たな視点に触れることができ、参加して本当によかったと感じています。

テーマ「メディア規制と改憲の連動」という憲法の先端問題自体、教科書の勉強しかしてこなかった私にとっては非常に新鮮なものでした。メディアへの規制と改憲が連動する背後には、「国家は人権の擁護者」という国民の意識があるのではないかと先生は指摘されました。国民の後ろ盾を得た国家は、国家に対し批判的な見方をするマスメディアを積極的に規制の対象とすることで、国家に対する批判の芽を摘み、その結果、国家に都合のよい憲法や法律が出来上がってしまうおそれがあるという構図に、気づくことが出来ました。

このような状況を踏まえた上で、本来、対国家的性格を持つはずの人権を取り戻すために必要なことは何かを考えていくことが、これからの重要な課題になるのではないかと思います。私は、権利意識を持つ将来の有権者を育てるためにも、小・中学校などでの憲法教育は不可欠ではないかと考えるようになりました。

法科大学院は、2年ないし3年で司法試験に受かるための学力をつけなければならない忙しい所です。私自身も他のことに目を向けず、教科書や問題集に没頭してしまうことがままあります。しかし、活きがよく厚みのある法律家になるためには、学生の間にこのような講演会等に赴き、少しでも視野を広げるべきだと改めて感じました。そして今回、そのような機会を与えてくれた獨協学園九条の会に感謝致します。ありがとうございました。

（第２回世話人会の開催について）

日　時：6月４日（水）１８時から　場　所：獨協大学中央棟第４会議室

※  世話人名簿については、下記ホームページをご覧ください。

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